アダム徳永のスローセックスレポート

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田口靖江さん(仮名)43 レポート1

私たちはお互い性体験がないまま結婚しました。初体験は、串刺しにされるような激痛に耐えた記憶しか残っておらず、性生活ではほとんど前戯なしで挿入され、痛さに耐えながら早く終わって欲しい一心で、よがり声をあげ、感じたふりを続けていました。性交痛に対して、「回数を重ねていくうちにそのうち気持ち良くなるのかなあ。」「分娩を経験したら膣が広がって痛くなくなるのかなあ。」と軽く考えていました。痛いので積極的にセックスしようという気にはなれませんでしたが、基礎体温をつけ、排卵日を狙っても妊娠の兆候が見られないので、不妊治療を開始しました。
「オーガズムを感じると子宮が収縮して精子を吸収し、妊娠しやすくなる。」不妊関係の本にそう書いてありましたが、オーガズムとは程遠い、ただ生殖目的のセックスが約6年半続きました。

主人は前戯をほとんどせず、私の髪の毛を掴んで長々とフェラをさせますが、私にはクンニをしてくれません。しても痛いので私もしてくれとは頼みません。濡れないと指に唾液をつけてヴァギナに塗り、挿入してきます。「痛いから優しくして。」「もっと優しく触って。」「濡れるまで待って。」と頼んでも聞く耳持たず、くすぐるか痛いかの二つに一つで、オーガズムなんて感じたことがありませんでした。

ある日、主人の不注意により私を激怒させた出来事がありました。無神経な言動に怒り心頭に発した私は、今まで絶対に言えなかったセックスの不満を、怒りにまかせて長々とメールしました。それ以来、少しは優しくしてくれるようになり、私も感じたふりをするのをやめましたが、痛いものは痛い。主人は痛がる私を抱いてもつまらないのか、年に数回程度のセックスとなりました。

ある日、書店で先生の「イッたフリは もうしない。」の文字が目に飛び込んできました。すぐに購入し、夢中になって一気に読みました。読み終わって、今までセックスに関して二人で話し合ったことがなく、夫婦間のコミュニケーションが欠けていることに気付きました。そこで、少しずつセックスに対する自分の思いを伝え、主人の考えを聞き出していきました。バレンタインデーにこれからの二人のセックスに対する私の思いを書いた手紙を添えて、チョコレートと一緒に「性技指導初級講座」のDVDをプレゼントしました。

モニターに応募した動機は、主人とのセックスをもっと充実させたい。セックスを楽しみたい。このまま歳をとりたくないという思いと、性交痛、オーガズム不全が解明されることにより不妊で苦しむ女性が救われるなら、という思いからです。

初めて先生とお会いした時の印象は、いつもホームページでお見かけする優しい笑顔に、極度に緊張していたにもかかわらず不思議と初対面という感じがしませんでした。移動するタクシーの中や、ホテルに着いてからバスタブにお湯が溜るまでの間、ソフトな物腰と、優しい口調での会話に徐々に緊張がほぐれていきました。BGMの選択や歯ブラシの準備まで至れり尽くせりで恐縮していると、「お姫様だから。」と笑顔で言われました。この歳でお姫様扱いは照れ臭かったのですが、大切にされているという気持ちが伝わり、嬉しく思うと同時に、緊張している相手を思いやり、いかに不安なく快適に過ごすことができるか、先生が隅々まで気配りされていることに感激しました。

お湯が溜って二人でお風呂に入り、後ろから抱きかかえられる恰好でお湯に浸かりました。肩、腕、大腿部とアダムタッチが始まり、指から伝わるソフトな感触にうっとりと眼を閉じてしまいます。首筋や肩にキスをされ、「色が白いね。」と言われた時は、脊椎から頭にかけて電流が走ったかのようなゾクゾクした快感がありました。それでも、体重をかけたら先生が重たく感じるのではと遠慮してバスタブの縁に手をかけて体を浮かしていると、両手でグイッと抱き寄せられ、先生に身を委ねるしかない体勢となりました。その体勢で続けられる、あくまでもソフトな指の感触に、気持ち良くて思わず声が出そうでした。主人とお風呂に入った時は、すぐに乳房を鷲掴みにしたりクリトリスを触ってきたりで、身を委ねるどころかかえって身を固くしてしまいますが、先生の指は乳首やヴァギナに触れても超ソフトタッチで、「濡れてるよ。」と指摘された時は、いつまでもこうしていたいと思うくらい快感に身を委ねていました。

ベッドに移動して先生の隣に仰臥位で寝ころびました。優しく髪をなでられるだけで自然と目が閉じてしまいます。初めて耳を舌で愛撫され、「耳ってこんなに感じるんだ。」と、一人でドキドキしていると、鼻の頭にチュッとキスされ、こそばゆくて思わずエヘッと笑ってしまいました。先生の唇が次第に私の唇へと移動してきます。私はキスの間息を止める癖があり、息苦しくなったら自分から離れていました。先生にキスされて、舌の柔らかさに「人間の舌ってこんなに柔らかいものだったのか。」と驚きつつ、息がかかったらいけないと思い、息をこらえていました。当然息苦しくなって、でも自分から離すと失礼にあたると思い、限界ぎりぎりまで我慢して、我慢しきれなくなって先生ごめんなさいと心の中で謝りながら静かにゆっくりと息を吐いていきました。蛇足ですが、26歳の時、忘年会で泥酔した中年の男性職員から、いきなり鼻の頭にキスされたことがありました。鼻の頭とはいえ、私にとっては初めてのキスで、涙が出そうなほど大ショックでした。その時の酒臭い唇のヌルッとした感触に鳥肌が立つほどの嫌悪感を抱き、おしぼりでごしごし擦り取った忌まわしい記憶がいまだに鮮明に残っていました。でも、先生から受けたキスの優しさに、記憶が一新されました。先生ありがとうございました。ちなみに、口唇へのキスは主人が初めてです。

次に腹臥位になり、背中にパウダーを振りかけられました。パウダーの良い香りと、背中から伝わる先生の手のひらの温もりに安らぎを感じ、全身の力が抜けて自然に眼を閉じていました。手のひらからアダムタッチへと変わり、お湯の中とはまた違った、パウダーで滑るように体を這い回る指の感触のあまりの快感に、思わず声が出そうになったとき、軽く引っ掻くような刺激で薄く開眼。またアダムタッチになって気持ちよく眼を閉じているとまた引っ掻かれて夢から現実へ引き戻された気分。足の裏を掻かれた時はくすぐったさで思わず足を引っ込めてしまいました。

仰臥位に戻り、前胸部や、乳房へのアダムタッチで眼を閉じていると、乳首をつままれる感触で軽度の痛みを感じました。乳首へのキスは痛くないけど快感もなしでした。アヌスを舐めてもらったときは、恥ずかしさと不妊治療中の激痛体験から、反射的に腰を引いてしまいました。

先生が何度も「力を抜いて。」と優しく太ももを開いてくださっても、自分ではどうしようもないほど無意識に大腿部に力が入って、素直に愛撫を受けることができませんでした。クンニでは、痛いような気持ちいいような、何と表現していいか自分でもわからない、イタ気持ちいい感じで、声が出るほど感じると同時にかすかな痛みもありました。「アダム先生にクンニしていただいているのだから、痛くないはずだ。」と自分に言い聞かせていましたが、だんだん快感よりも痛みが勝ってしまい、申し訳ないと思いながら、ついに「痛いです。」(先生、ごめんなさい。)

ヴァギナにゆっくりと指が入った時も、「痛くない痛くない。」と自分に言い聞かせていました。指は、動かさずにじっとしていれば、異物感程度で痛くありませんでした。動かされると、場所は特定できませんが何か固いものが当たるような、傷がしみるような、我慢できる軽度の痛みがあり、指が抜けるときは、一瞬何か尖ったものが通ったような疼痛が走りました。

対面上体立位で挿入された時は、不思議と痛くありませんでした。対面座位は、体重をかけて大丈夫だろうかと心配で、ついつい両下肢に力が入ってしまいましたが、肌を密着させてゆらゆら揺られる感じが心地よく、先生の背中に手を回して子猿のようにしがみついて楽しんでいました。対面騎乗位では、上下に腰を動かした時のみアヌスの奥、尾骨付近に当たる感じが、我慢できない痛みではありませんでしたが疼痛として自覚されました。じっとしていると痛くないので、その恰好で先生とお話もできました。

いったん離れて、先生とイッたふりの弊害について少しお話をした後、フェラチオをさせていただきました。大腿部をなでたり舐めたり、頬ずりしたり、ペニスを下から舐め上げたり。体重移動の支点として、腰を抱きかかえて指圧するように指を置き、いつも主人にしているのと同じようさせていただきました。主人は、フェラに関して質問しても「うん。(肯定)」と、「ううん。(否定)」しか答えないので、相手の表情や腰の動き、ペニスの張り具合で、感じているかそうでないか自分で判断して施行していました。今回もそのようにさせていただいたら、先生から「上手です。どこで勉強したの?」と聞かれ、自分のやり方が間違いではなかったと思い、ちょっと嬉しかったです。

次に、オイルをつけたペニスを、小陰唇で抱き込むように密着させて上下に動かし、同時に亀頭部を手のひら全体で愛撫する素股を教えていただきました。これだと、男性側は挿入してないのに挿入しているようないい気持ちだそうです。確かに痛くないし、もし私が不感症じゃなかったら、きっとクリトリスからの刺激で十分楽しめただろうと思いました。

今度は、先生にまたがる格好で、自分でゆっくりゆっくり挿入しました。挿入時、指で歯肉を擦るようなグググッという痛みを伴う摩擦感があります。男性も痛いのではないかと主人に確認しますが、「ううん。」しか言わないので、半信半疑でした。今回、先生に確認させていただいたとき、「痛くないよ。」と言われ、「ほんとに痛くないんだあ。」とようやく納得しました。挿入してそのまま抱え騎乗位になりました。抱え騎乗位は動かしても異物感のみで、全く痛みがありませんでした。痛くないように、自分でゆっくりペニスを抜くとき、膣入口部に痛みが走りました。どんな感じですかと先生に質問され、映画「忠臣蔵外伝 四谷怪談」の、血糊で抜けなくなった刀を鞘から思いっきり引き抜くシーンを思い浮かべながら、「こんな感じ。」と、左手で握りしめた右人差し指を、力を込めてズボッと抜く身振りで答えました。

終わってから、しばらく性交痛の話をしました。「長い間痛みに耐え続けた結果、受けた感覚を快感として伝達する経路がブロックされてしまった状態。」と説明を受けました。「なぜ痛いと言えなかったの?」先生から何度も同じ質問をされました。その時は「女性からはなかなか言えません。」と返答しましたが、渋谷駅でお別れした後、帰る道々なぜここまで深刻な事態に陥ってしまったのか、考えてみました。

先生の言われた通り、性交痛に耐え続けてきたことが、ブロックの原因であることは明らかです。それに加え、私の場合、不妊治療で受けた医療行為(膣部エコー、卵管造影、通気、人工授精などなど、)を痛みと認識せず、無感覚に置き換えるよう心と体が訓練されてしまったのではないかと愚考しました。さらに、私が、主人のプライドを傷つけるのではないかと危惧して言えなかったことは、裏を返せば本当のことを言って主人の愛を失ったらどうしようという、恐怖にも似た不安があったからです。不妊治療に文句一つ言わず、嫌な顔一つせず協力してくれた。育児休暇から明けて仕事復帰した後は家事育児を手伝ってくれた。今の仕事を続けることができるのは、主人の協力あってこそ。それに対して私は、望んでいた第二子を抱かせてあげることすらできなかった。私にはもったいないくらいいい人なのに、これ以上何を望むのか。そうして自分が傷つくことを恐れて感じたふりを続けた結果、先生のご著書「イッたふりはもうしない。」にある、負のスパイラルを作り出してしまったのです。私がするフェラチオを、もし主人が痛みを我慢して気持ちいいふりをしていたら、私は勘違いしたまま続けていたでしょう。それを指摘されたからといって怒ったりはせず、どうしたら相手が喜ぶか研究したでしょう。大激怒してセックスの不満をぶちまけた後も、主人はいつもと変わらなかったし、セックスに関しては回数こそ減ったものの、無理なフェラを強要せず、触り方も以前より優しくなったではないか。二人の関係がこんなことで崩れることはないという確信を持ち、もっと相手を信頼していれば、こんな事態に陥ることはなかったかもしれません。性体験の乏しいもの同士、お互いの反応やコミュミケーションでしか知る術がないのに、馬鹿な事をしてしまった。全て自分が蒔いた種です。この10年間、ある意味主人も被害者だったと、申し訳なく思っています。

今回モニターに応募させていただいたことにより、私の抱えている問題点が明らかになりました。問題解決方法を真剣に考え、実践を交えてわかりやすくアドバイスしてくださった先生の真摯なお姿に感激いたしました。先生から教えていただいた解決方法を夫婦二人で取組み、良い結果が出せるよう努力していきたいと思います。渋谷駅でお別れするとき、先生に抱きしめられて「幸せになりますように。」と言われたおまじないのような言葉を実現させるためにも、問題に対して真剣に解決方法を考え、アドバイスしてくださった先生の真摯なお姿にお応えするためにも、頑張り過ぎず、適度な遊び心を持って実践していきたいと思います。お忙しいなか、本当にありがとうございました。



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